シャトー・クーテ (ACバルザック) 1950 Chateau Coutet (AC Barsac)

最初に要塞として建てられたシャトー・クーテは、その中世の名残を今に伝えています。中庭の中央にある城壁を持つ四角い塔は、当時の典型的な軍事建築によるものです。

アメリカ合衆国第3代大統領トーマス・ジェファーソンは、1785年から1789年まで大使としてフランスに滞在しました。美食家であり、ワイン商人でもあった彼は、大変良識ある人物で、シャトー・クーテを「バルサックで最高のソーテルヌ」と認めています。

ガブリエル・バルテルミ・ロマン・ド・フィロはフランス革命の直前にシャトー・クーテを手に入れました。革命後の混乱期を経て、シャトーは彼の孫であるロマン・ベルトラン・ド・リュル・サリュス侯爵の手に渡りました。彼はシャトー・ディケム、シャトー・ファルグ、シャトー・フィロ、およびシャトー・ド・マルのオーナーでもあり、当時世界最大の甘口白ワインの生産者でした。シャトー・クーテは1920年代まで彼らの所有でした。ナポレオン3世が命じ1855年に万国博覧会で発表された格付けにより、シャトー・クーテはソーテルヌ地区とバルザック地区の1級格付けワインの一つとして正式に認められました。1920年代以降はGuy家、1977年からBaly家と所有者は変わり、現在はBaron Philippe de Rothschild家との契約によりその技術力が採用され、より質の高いワイン造りを行っています。

※1本あたりのお値段です。
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